コラム(讃岐うどんの歴史と伝統)

【第四章】製麺機の歴史

一、明治時代に発明された製麺機をさぬき麺機が刷新‼

明治16年(1883年)九州の佐賀県で真崎式製麺機(ロール麺機)が発明され、明治の後半になってミキサーも開発されました。しかし、その当時は電力も乏しく、動力となるモーターもなかった時代であった為、手回しの操作で行われ大変な労力を要しました。明治時代から大正、昭和と北海道の夕張炭鉱や九州の筑豊炭田など石炭の発掘が進み、その石炭を使用して走る蒸気機関車が全国に伸びる鉄道網の延長により、人の往来や物流に大きな役割を果たしました。また、石炭を使用した火力発電所の設置が進み、水力発電所も各地に設置され、全国に電力網が張り巡らされ、電気やモーターの普及なども戦後になって急速に伸びる中、小麦粉や塩なども大量に流通した事から製麺機の需要、そしてその製麺機による乾麺や茹で麺などの製造も全国的に急増する事となりました。以後製麺機は第二次世界大戦後の人口急増による食糧増産に貢献しましたが、食生活の厳しかった時代には、品質より量が求められ、コシのない機械麺が主流の時代が続きました。しかし、経済成長と共に生活も少しずつ豊かになり、次第に量より質を求める時代になっていきました。そして1965年(昭和40年)、香川県(本場讃岐)が禁止した「足踏み工程」の代用機として生まれた「さぬきの製麺機」により麺の品質が高品質麺に刷新されるまで82年間、ロール式製麺機は乾麺や機械うどんの製造に貢献しました。その手打ち職人代用機として生まれたさぬきの製麺機は、「多加水麺製法」を生み出す事となり、全国の讃岐うどん店や蕎麦店などの繁盛を支え、冷凍讃岐うどんの大ヒットやコンビニ調理麺、スーパーに並ぶ高品質麺、手打ち蕎麦・ラーメンチェーンなどのセントラルキッチン設備等、高品質麺の量産にも多大な実績を納め確実に日本の麺業界をリードする事となったのです。日本の製麺機には「ロール式製麺機」と「手打ち式製麺機」の2種類があります。この2種類の製麺機はそれぞれ店舗用小型機から製麺工場用大型機迄多くの種類があります。製麺機械メーカーも以前は全国に80社ほどありましたが、現在では約半数ほどに減少しました。

二、≪店舗用・小型製麺機≫

小型製麺機のロール式製麺機は、主にラーメン用としての需要が多く、関東地方では蕎麦店にも多く使用されています。またコンパクトである為、海外にもたくさん輸出されています。東南アジアでは必要ないのですが、アメリカやカナダ、そしてヨーロッパなどに輸出する場合「安全規格」を満たしていなければ輸出できません。日本のPL法よりはるかに厳しい規格であり、それを満たすには多額な費用も必要となります。さぬきの製麺機は全ての安全規格を取得していますので世界中どこへでも輸出が可能ですが、日本でこの規格を満たしたメーカーは数社しかありません。


手打ち式製麺機
(さぬき一番)

ロール式製麺機
(TP2)

三、≪製麺工場用・大型製麺機≫

製麺工場用としてはピンミキサー、複合機、そして多段式のロール式製麺機が主流です。大型の「手打ち式製麺設備」は、日本で弊社一社しかありません。現在全国に流通する高品質麺と言われるのは18%しかなく、ほとんどが弊社製麺機によるものです。その他の80%を超す麺の品質は質より量を満たし、厳しい価格競争において製造原価を下げるためには必須の設備となっています。弊社の手打ち式製麺設備は昨年の2019年に日本フードセレクションでグランプリを獲得した冷凍讃岐うどんの製造設備として、また全国のコンビニにおいて最高品質と評価された「包丁切りうどん」が最新の実績として紹介できます。弊社は新しい機構の製麺機を次々開発し、日本の麺の高品質化に貢献していますが、その一つであるさぬき麺機の発明した「凹凸ロール」は、特許が切れた1980年頃から全国の多くの製麺機メーカーが模倣しました。しかし、模倣品は模倣品でありどの製麺機械メーカーも「凹凸ロール」の目的を正しく理解できておらず、単に多加水麺装置として使用しています。多加水麺は製麺方法を誤れば、老化の早い品質となってしまうので要注意です。さぬき麺機は「こんぴらシリーズ」や「粘力システム」など、さらに進化した製麺機を開発し、高品質麺製造機とし、国内はもちろん海外にも実績が拡大し日本の麺の海外進出に貢献しています。


凹凸ロール

四、≪製麺機の進化≫

製麺機なくして日本の麺業界の発展はなく、讃岐うどんなくして麺の高品質化はなかったのです。製麺機の歴史を語る場合、高品質化に貢献した「多加水製麺機」を紹介しなければ理解頂けません。過去において、質より量の時代はピンミキサーやロール麺機(加水量40%以下)が活躍しましたが、量より質の時代となった現在、麺の製法は「多加水麺製法(加水量40%以上)」の時代となり、確実に高品質化したのは讃岐うどんの品質がリードしてきたからなのです。
特に「プレスニーダー(特許)」による麺の品質向上は多くの企業の麺商品を成功に導き、「麺はネリで決まる!」を実現しました。さらに、「真空仕様のネリ機」は高品質麺の製造目的を果たし日本の麺業界の基本的な設備となっています。しかし、「高品質麺」とは何なのかについてはあまりに適当な判断が多く、原料や製法等をしっかり学ばなければ実現できません。私は50数年間にわたり品質一筋に、手打ち製法を忠実に再現する事に尽力してきました。もし麺の品質についての問題点を持たれておられる方はぜひ一度四国のさぬき麺機本社にご来社ください。「製麺機の進化」を必ず納得頂けると思います。そして、実質的な「高品質麺」が今後の麺事業に良い結果を招く事が出来るものと確信しています。
弊社設備は全国どこで製造しても「手打ち式(風)」「讃岐(さぬき)うどん」の表示を可能とします。さらに、小麦粉や副原料も大きく進化し、それらのノウハウも共有する事で「近代麺」製造の切り札として、確実な「高品質麺」を生み出しています。要するに時代は変わり、過去のロール式製麺機では高品質の麺の製造は絶対に不可能となりました。今、さぬきの手打ち式製麺機で「たったの一口で感動するほど美味しい麺」が製造できる事をぜひ一度ご試食の上ご確認ください。
製麺機の進化を説明する場合、どうしても弊社の宣伝のようになりますが、「多加水製麺機」のメーカーが弊社一社しかないとご理解頂きたいと思います。


黄金うどん