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前回説明したように、塩の働きはうどんのコシを強くする事と、年中一定のうどんの品質を維持する働きの大きく分けてその2つです。
しかし、麺に関してまだまだ重要な役目を果たしています。それは乾麺に関する製法に於いてです。要するに、干しうどんや素麺作りの乾燥工程に重要な働きがあります。

塩を練り込んだ麺生地は乾燥しにくい為、温度や湿度を調整できなかった昔の乾燥工程では塩の量で乾燥時間を調整し、乾燥しづらい湿度の高い時は塩の量を少なくして乾燥しやすくし、湿度が低い時や高温時には、塩の量を多くし急激な乾燥を避ける等、微妙な調整をしていました。

そのように乾麺の製造工程に於いても塩は重要な働きをしています。塩は、温度、湿度、熟成時間、製麺方法、コシと粘り、モチモチ感、茹で上げ後の老化の抑制等、色々な目的で使用されています。

本場讃岐では、茹でたうどん玉の麺をそのままかじり塩味がするうどんが美味しいうどんとも言われてきました。しかし、うどんに練り込まれた塩は茹でると殆ど抜け出て塩味は感じないほどになるのが一般的です。となればその塩味の原因は何でしょう?

一つは茹で釜で多くのうどんを茹でた場合、茹で湯がだんだんうどんから溶け出た塩分で濃度が高くなりうどんの表面に付着した塩分でその塩味を感じる事。もう一つは、茹で時間が短く硬いうどんの場合に塩が十分に溶出していない事も理由として挙げられます。

昔は讃岐うどんは太くて硬いという事が代名詞でした。現在の讃岐うどんはソフトで粘り強い食感が好まれています。

さて、塩の話になるとまだまだいろいろな事が出てきます。塩は専売品として、たばこと同じく誰でも自由に販売できませんでしたが、今では自由に販売できるようになっています。そこで、いまでは天然塩とか自然塩と称して多くの塩が販売されるようになりました。

塩画像

スーパーなどで販売されている一般の並塩が60~80円/kgに対し、天然塩や自然塩は5倍から10倍もするものが多くなぜそんなに高いのでしょうか。そしてそれだけの価値があるのでしょうか。それらの塩は日本国内で昔のように入浜式とか流下式等の製塩方法で作られているものもありますが、大半は輸入された岩塩が多く販売されています。一般の並塩と天然塩をなめて比較すると、確かに天然塩の場合甘くまろやかです。

しかし、それは当たり前の事で塩の成分が優れているからではありません。天然塩はにがりなどの成分が含まれている為、塩そのものの塩化ナトリウム(Nacl)の含有量が少ないだけなのです。家庭で使用される食卓塩の塩化ナトリウムの表示量を確認ください。殆ど99%前後が塩化ナトリウムです。天然塩の場合ニガリが多く含まれています。

そのニガリの成分はアルカリ性のものでうどんには不適です。ニガリは豆腐(蛋白質)を凝固する為に使用されますが、天然塩をうどんに使用すると小麦粉の蛋白質(グルテン)を凝固する事となりうどんが硬くなります。だからうどんには不適で原価が高くなるだけですので使用しないのが普通です。

但し、当店がうどんに使用している塩は天然塩(自然塩)ですと宣伝すると何と無く美味しく感じ、うどん作りに対する熱意も感じます。実質うどんの品質には関係しないけれども、そのようなイメージ作りには貢献する事もあるので、利用する価値はあるかも知れません。

もっと詳しく知りたい方は、是非とも資料請求下さい!


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