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私が初めて東京でうどんを食べた時、ダシが真っ黒であった事に驚きました。カウンター席に座り、私の前に出されたものが自分の注文したものと思えず戸惑った事を数十年たった今でも鮮明に覚えています。

讃岐うどんの本場香川で育った私が初めて県外でうどんを食べた時の事です。当時の讃岐うどんのダシは特に色が薄く、ほんの少し色がついているのが基本でした。全く透明でも味はしっかりしていてカタクチイワシ(イリコ)の美味しさを十分に感じながら食べたものです。

いりこ

もともと関西は薄口醤油を使用している為ダシは透き通っているのですが、讃岐うどんのダシはさらに薄く今振り返ってみると独特のものでした。その理由は醤油をケチって塩で味付けしていた為とも聞いていますが、それでもダシがしっかりしていたので本当に美味しいものでした。そのような環境で育ったものですから、東京のダシの黒さには驚きでした。

なぜ真っ黒なダシであったのかは私が麺業界でのいろいろな体験を通じ順次わかってきました。その理由は、関東は濃い口醤油を使用し関西は薄口醤油を使用するという大きな違いがあったのです。その理由とか、地域差についていろいろ調べていくと面白い事が次々に分ってきました。

濃い口醤油を使用する関東のダシと、薄口醤油を使用する関西との境目はどこかという事です。そして関東の蕎麦文化と関西のうどん文化の境目もどこかという事です。その境目は愛知県と静岡県の県境でした。

それだけでなく、うどん一食の量目もその県境を境目として関東と関西での違いがあったのです。関東は一食250g、関西は200gでしたが、それらの理由は分りません。愛知県は名古屋市を中心として手打ちうどんやきしめんが有名でダシは関西風、ところが静岡県に入り浜松市に行くと完全に蕎麦屋の町でした。当然ダシは関東風でした。

愛知県は日本の中央部に当たり、交通の要衝地としてインフラ整備が進むにつれ関東と関西の文化が入り乱れ、いろいろなものが混在し、名古屋に行けば関東のものも関西のものも全て食べる事が出来るというイメージがあります。

そこで関東風のダシと関西風のダシの違いを大まかにいうと、関東は濃い口醤油、関西は薄口醤油と言いましたが、その使用する醤油の違いだけではありません。関東のダシは昆布を使用せず、関西は昆布を使用するという違いです。
当然昆布を使用する方が美味しい為、今では関東でも多くの人が使用するようになりました。

関東では濃い口醤油を使用する事で昆布は必要ナシとされたのですが、その理由は専門的な分野となりますので省きます。

ざつぶしかつお

もう一つ大きな違いがあります。それは使用する削り節の違いです。関東では鰹節、サバ節、メジカ等を使用し、関西はサバ節、アジ、うるめ、イリコ、鰹節など5~6種類を混合します。鰹節を主体とする関東のダシは上品で香りはいいのですがコクが無く、関西のダシは香りが弱いけれども味とコクがありうまさは勝ります。

そのような違いで味は関西が優れていると言われています。次回はもう少しダシの違いについてお知らせします。

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